ねむるまで

エッセイ

眠る2時間前

お風呂から上がったら、簡単に保湿を済ませて

ピンクのチェック柄の寝巻きを着る

綿100%ですごく肌触りがいい、お気に入り

冬の一歩手前、少し肌寒いくらいなのに、ポカポカに温まった体から流れる汗をバスタオルでおさえながら、テレビ裏でまだかまだかと1日中待機していた間接照明のスイッチを入れる

それまで煌々と部屋を照らしてくれていた照明を消すと

リビングがほんのりオレンジ色の薄暗い空間に変わる

最初は少し暗すぎるな…と感じるくらいがいい

だんだんと目が慣れてきて本が読める程度になってくるから

目が慣れてくるまでの間、まだ少し濡れた髪を軽く結い、薄ピンクのヨガマットを広げてストレッチをする

お風呂から上がったばかりの体は柔らかい

足を大きく広げて、腕を前に伸ばして、お腹をマットにペタっとつける

少しきつい、でもここで呼吸を止めてはいけない…大きく深呼吸

それから左右に体を倒したり、足の裏をつけたり、よくあるストレッチを一通りこなしていると

段々と体が冷えてきた

その頃には目も慣れてきて、部屋の全体がよく見えるようになっている

首にかけていたバスタオルを片付けて、ヨガマットをくるくる丸める

キッチンに移動してきた私は、ウキウキしている

この瞬間が好きだ

紅茶かココア?抹茶ラテ…いやデカフェも捨てがたい

ちゃっちゃと目に付いた物を淹れて、早く座ってゆっくりしたい気持ちもあるが

ここの選択を間違えてしまうと、気持ちが悪いので慎重に。

ケトルをセットして、お気に入りの茶色くてまんまるなマグカップを選ぶ

そしてキッチンをうろうろ

しばらくするとケトルがぽこぽこと音をたてはじめた

早くほっとしたい、という気持ちとは正反対にゆっくりした動きで用意する

やっと床に置いてある座布団に腰を落とした

テーブルの上に乗ったまんまるマグカップから漂う湯気を眺める

ほわほわしていたり、真上にすーっと伸びたり

私の動きに合わせてその形を変える

私は猫舌なので、この時間が長い

待ちきれずにスプーンで少しすくって飲んでみる

あちっ。(こうなるとわかっているのになぜ我慢できないのか)

少しでもわかる、これは甘い

小さな頃はできなかった、たっぷりの粉をとかしたあま〜いココア

ちょっぴり背徳感を抱く

数分後には忘れちゃうけどね

それで、手帳時間に突入

ぼーっと1日を振り返りながら、気づいたことを手帳に書き残したり、明日のやることを書き出す時間

今日は…

起きたらウォーキングをしようと決めていたのに、雨が降った

こんなのはよくある話だ

でも、何かを始める時は最初が肝心

本当は自分の意思、気分の問題なのだろうとわかっているけれど

雨が降ってしまったのだから仕方がない

これはウォーキングをやらなくてよいという神からのお告げなのだ

という謎の解釈で、きっと明日もウォーキングはやらないだろう

こういう時は無理矢理に明日こそ!と意気込むよりは

次のきっかけを待つのがいい…本当にやるべき時がきたら、意外とすんなりやれるものだから

それで手帳には

雨で洗濯もウォーキングもできず…何かしようとするとこうなんだから!

と書き残した

最後に(笑)と付け加えようか迷ったけれど、あくまで私はやりたかったのに雨のせいでできなかったということを貫き通すためにも、ビックリマークだけにしておいた

もちろん明日やることリストに、ウォーキングは入れなかった

明日はやることリストをこなすことができるだろうか

考えていたらわくわくしてきてしまった

落ち着け、落ち着け

少しぬるくなったココアをすする

テーブルの下?横?にぽとぽとと置いてある何冊かの本

〝本は〟ふとした時に手に取れるところに置いておく

リビングには小さな本棚があるけれど、テーブルから少し離れているので、そこには読み終えた本やそのうち読み返したい本が収納してある

私が座る定位置周辺には、本だけではなく手帳、家計簿、電卓、ペンケースが常に転がっている…

正確には、私は床に見せる収納をしているつもりだけれど、他人から見ると転がっているように見えるかもしれない、というのが私の言い分

もっといい方法があればいつか改善したいところではあるけれど、今のところは模様替えの予定はないし、これが便利なので当分はこのままだろうと思う

そこから1冊の本を手に取る

時計を見る…明るい方の電気を消してから既に1時間以上が経っていた

30分くらいかな

本についている紐をたぐる、74ページ

前に読んだところの記憶を辿る

今日はここから

一文字ずつ読み進めていく、たまにココアを飲みながら

少し経って、今座っているすぐ後ろにある小さな2人がけソファに移動する

だんだん目が重たくなってきた

ソファに体が沈んでいく感覚

でも面白い、先が気になる

目では文字を見る、頭の中では想像が膨らむ

そこに眠気が合流

あと1ページ、あと1ページ…

ココアも飲み切って

紐を挟んで、わざと音を立てて本をパタンと閉じる

想像の世界から我に返る

寝よう。

物語の余韻を感じながら

まんまるマグカップを洗って

歯磨きをして、また床に腰を落とす

寝る前の仕上げは青い缶のニベアクリーム

そぉっと左手で蓋を開けて、右手の中指の腹でちょんちょんとクリームをとる

それを顔に優しく塗りながら唱える

しわが増えませんように…

ほうれい線や目尻、30代に突入してから気にするようになった

最後は指先全体に塗っておしまい

保湿しているのに、どうしてささくれができるのか

ささくれはどこからくるのか

いや、やめよう

寝る前の考え事はキリがないのだ

大事に育てた眠気がどこかへ行ってしまわないように

階段をゆっくり上がって、ベットに入って呼吸を整える

気持ちがいい…冬の一歩手前、羽布団様を召喚したのだ

ふわふわに嬉しくなって、にやにや

吸って…吐いて…

ゆっくり深く

おやすみなさい

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